ジャンル | : | 書籍 / テーマ別 |
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シリーズ | : | フレンチドロップ図書室 |
価格 | : | ¥ 2,480 |
紹介ツール | : |
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奇跡と大魔法
W・B・ギブソン (著) 高木重朗 (訳)
出版年:1974年8月
発行者:金沢陽之助
190ページ
古代エジプトに始まり、20世紀の心霊トリックまで紹介。その時代では奇跡であり大魔法であったトリックが公開されています。とても興味深い内容です。
最近、超能力とかオカルトとかがブームのようである。 しかし、これらは、形態や方法が違うが、人類の歴史がはじまったときから行なわれている。
本書は, Walter B. Gibson の Secrets of Magic An cient and Modern を訳したもので, 歴史上有名な奇跡や魔法といわれているものの秘密を解剖したものである。 記述は一見読物風に書かれてはいるが、非常に多くの資料と調査によって書いたものである。
著者のギブソンは現在米国で有名な奇術家であり、非常に多くのトリックや心霊術に関する知識を持っている 研究家で、奇術、科学読物、パズル、催眠などに関する著書を多く発表している。
ギブソンの奇跡や心霊現象に対する態度は本書のなか にも述べてあるが、決して心霊現象そのものを否定しようというのではない。 しかし、 常識では説明できない現 象が起きたから,これをすぐに超能力などに結びつける 最近のわが国の一部の人々とは違う。現象が起きたのは、まず、自然の原因によるか、人為的なトリックの余地はないかを考える。これを考えないで本当だと断定するのは間違いだとしている。 だからこそ、トリック的なイン チキ心霊術のタネを明らかにしておくのだとギプソンはいっている。
最後に東洋関係の針刺し術や刃渡り、 火渡り術などの いわゆる法術についての説明が不充分であると思うので、この方面の研究の権威であられた故秋山命澄先生の名著 「法術の正体」 (大正13年刊)の一部をリライトして巻末 にのせさせていただいた。 また最近流行したスプン曲げ についての解説を荒井勲氏に書いていただいたことに感謝を捧げる。
高木 重朗