『スライハンド・マジック』
ビル・ター (著) 高木重朗 (訳)
出版年:1978年4月
発行者:金沢陽之助
発行所:金沢文庫
219ページ
メジャーなスライトマジックを豊富なイラストで解説。
クロースアップからステージまで幅広い内容です。技法のみならず、しゃれたトリックや基本ルーティンも解説しております。クロースアップでは、カード、コイン、日用品のマジックを解説。イラストが豊富なので、コインの技法は特に理解しやすいでしょう。
ステージマジックでは、カードマニピュレーション、4つ玉、シンブル、シルクなど人気どころを抑えております。技法やルーティンだけでなく、ギミックやホルダーも紹介されております。参考になるでしょう。
前書きでは、練習の大切さ、演出の重要性、種明かしについてなど、マジックをするうえでの教訓が描かれております。人前で演じる方は、ぜひ読んでください。
良著です。レアだと思いますので、お早めにどうぞ。
奇術は断然面白く、楽しめる趣味であり、報酬も得られ、他のいかなるものより、はるかに優れていると思う。
なぜだろう?
それには大変多くの理由がある。
奇術は面白く、刺激的であり、またあなたを羨しがらせ、尊敬させ、要求させる技術をもっているからである。昔から神秘的なことを見せることが金持ちになれることになっているのである。
そして、奇術は心理的な報酬だけでなく、さらに金銭の報酬も得られる。
しかし、もっと重要なことは、創造的な追求であると私は強く思っている
奇術師は奇術を行うのに、いつももっと良い方法はないかと考えている。
奇術師は現在ある奇術を変えていき、新しい奇術を創造する。
奇術師は自分の奇術を作り上げ、自分のセリフを考え自分の演出を発展させ、自分の手順を組み立てていく。