カーディシャン、ギャンブルコンサルタントとして知られるダーウィン・オーティスの作品集です。
様々なプロットを演じている中、ギャンブリングデモンストレーションがやや多めに入っております。彼の専門分野ですから、当然と言えば当然でしょう。ただ単にテクニック自慢をするわけではありません。エンターテイメント性を取り入れており、嫌みなく楽しげに披露します。例えば、マジシャンではなく実は観客にもっと強いカードを配るポーカーデモンストレーションや、意外性のあるブラックジャックなど、観客も楽しめる演出を心掛けています。
その他には、カードの移動現象や、観客のサインが飛行する現象、サインドカードで行う復活現象など強力な手順を披露しています。プロット自体の強さをアピールするのもある一方、単調になりがちなカード当ても当てるまでのステップを作り盛り上げる工夫を凝らしています。
少し前の映像になりますが、今見ても参考になる技術や演出が多数あります。カードマジックを研究したい方は、ぜひご覧ください。なお、絶版となったため、再入荷はございません。
One-Handed Poker Deal
片手で行うポーカーデモンストレーション。片手でデックをシャッフルしたのち、カードを観客と自分に交互に配っていきます。マジシャンの手を見ると、ストレートフラッシュになっています。
The Psychotronic Card
マジシャンは裏向きの赤デックの中から1枚ミステリーカードとして表向きに入れておきます。観客は表向きのカードから1枚選んでサインしてもらいます。そのカードを脇に置いていた青裏のKに混ぜます。おまじないを掛けると、青裏のパケットから観客のカードが消えてしまいます。赤裏のデックを広げミステリーカードを見ると、なんとそれが観客のサイン入りカードなのです。
Four to One
上記の動画の手順です。観客が抑えたK4枚と、マジシャンが持っている♠Aが入れ替わります。
The Showdown
サイン入りQ4枚をマジシャンはデックから次々と取り出します。4枚目が出そろったかとおもったら、それは2です。テーブルに裏向きで置いていたQ3枚を見ると、すべて2に変わっています。消えたQは、ズボンの左右のポケットから1枚ずつ現れ、残りの2枚は観客が抑えていた財布とキーケースの中から出てきます。
The Unholy Three
観客に赤デックから3枚選んでもらい、裏にサインしてもらいます。そのカードを戻したら、観客に持ってもらいます。マジシャンは青裏のデックから観客の選んだカードと同じものを3枚探します。おまじないを掛けその3枚をひっくり返すと、青裏だったカードがサイン入りの赤裏に変わっています。
Museum Piece
手に持ったダブルブランクカード数枚が次々と印刷され普通のカードになりますが、最後はまたブランクに戻ります。
The Cross
ひねりのあるポーカーデモンストレーション。マジシャンは良く混ぜたデックから自分と観客に1枚ずつ配っていきます。マジシャンの手札にはKが集まってきます。すべて配り終えた後、向かいの人のカードをみると、なぜか4枚のKがあります。再度マジシャンの手を見ると、A4枚に変わっています。
Kartenkunste
ホフジンザー・プロブレムの改案。観客に選んだカードを手で抑えてもらいます。予めテーブルに置いていたQ4枚広げると、1枚だけ裏向きになっています。そのマークは、観客の選んだカードと同じです。そのカードを見ると、なぜか観客のカードです。観客が手で抑えていたカードをみると、そちらがQになっています。
Beyond Sleight-of-Hand
説得力のあるサンドイッチカード。表向きのJ2枚の間には何も無いことを確認してもらい、デックを閉じます。おまじないを掛けてデックを広げると、Jの間に観客のカードが挟まっています。
Signature Effect
偶然の一致現象から、サインの移動現象に見事に繋げています。
The Phantom Card
観客が抑えていたパケットから、観客のサインカードのみ消えます。そのカードは、マジシャンの財布から出てきます。
The Marker
サインカードを使ったトーン&リストアードカード。
Darwin's Poker Deal
色違いのサインカードを巧みに使ったポーカーデモンストレーション。上記の動画の手順です。観客に赤裏のA4枚にサインしてもらい、青裏のデックに入れ混ぜます。この状態でマジシャンを含め4人分のカードを配っていきます。マジシャンの手には、赤裏のカード、つまりAが4枚集まります。3番目の観客の手を見ると、ストレートフラッシュです。マジシャンは4Aかと思いきや、表を見るとロイヤルストレートフラッシュになっています。
Harry in Your Pocket
エンターテインメント性のあるトリックです。観客に1枚カードを選んでもらいます。デックへ戻したら、観客にデックを混ぜてもらいます。そのデックをケースに入れて封をし、観客のジャケットのポケットに入れてもらいます。マジシャンは袖をまくった状態で観客のポケットに手を入れ、一瞬で1枚のカードを抜き取ります。観客にケースを取り出してもらい、1枚ずつ確認してもらいます。そこには自分のカードはありません。マジシャンが持っているのは、観客のカードなのです。
Blind Aces ※演技のみ
観客が混ぜたデック&目隠しをした状態で行う4Aプロダクション。とても不思議ですが、残念ながらこれは解説がありません。
Blockbuster
上記の動画の手順です。観客に選んでもらったカードをデックに戻します。観客に選んだカードの色を聞きます。赤とします。デックを広げると、赤だけ表向きになっています。ただし、そこには観客のカードはありません。デック全体を裏返してみると、表向きの黒のカードの中に1枚だけ観客のカードが混ざっています。
From the Cellar
ボトムディールを解説しながら行うポーカーデモンストレーション。解説通りマジシャンの手に4枚のAが集まっていると思ったら、そうではありません。観客の手にAが集まっています。
Beat the Dealer
観客とブラックジャックで賭けをします。観客の勝ちかと思ったら、マジシャンの手札がいきなり1枚増えてマジシャンが勝ちます。
Pick-Up on South Street
K4枚の間に挟んだ観客のサインカード消え、マジシャンの財布に移動します。
Face-Up Centers
センターディールを解説しながら行うポーカーデモンストレーション。
Mr. Lucky
観客とポーカーで勝負します。観客は自分の手札を見て、1回カードをチェンジすることができます。マジシャンは手札を見ずに勝負します。マジシャンの手札を見ると4Aで、観客に勝ちます。
Time & Again
新品未開封のデックを使います。マジシャンは時間を戻すという演出で、観客のサインを消した後、混ぜたデックをニューオーダーにします。この演出は受けるでしょう。
The Sting (performance only)
不思議なポーカーデモンストレーション。観客に何人分の手札を配ればよいか聞きます。6人と言われたとします。マジシャンを含め6人にカードを1枚ずつ配っていきますが、マジシャンのところにはAが集まります。これで終わりではありません。さらに不思議なことをやってのけます。これは演技のみです。