改案の魔術師、ジョン・キャリー。合理的なアプローチで世界的な評価を得ているマジシャンです。
今作もその期待に応えています。これまで通り、難しい技法は必要としません。セルフワーキングないし、ほんの少し簡単なスライトで、効果抜群の作品が演じられます。DVDのタイトルが示すように、シンプルで分かりやすい現象に仕上げています。ノンマジシャン相手に喜ばれるのはもちろん、マジシャンが見て感心する改案箇所があります。安定のクオリティーをお楽しみください。
今作がすこし違うのは、オリジナル技法が解説されている点です。簡単でデセプティブなフォールスシャッフルは日常使いしたくなるはずです。
マジックに派手さや難易度を求める方はスルーして頂いて結構です。観客ファーストをモットーにする方には最適です。少ない労力で大きな効果がでる作品をぜひ覚えてください。
1 in 52
観客に1組のデックをイメージしてもらいます。デックからカードを取捨選択し、1枚だけ残してもらいます。マジシャンはズボンのポケットに入れていた1枚のカードを取り出します。なんと、それは観客がイメージしたカードと同じなのです。
The trick that can be explained
ダイ・バーノンの作品の改案。観客が混ぜ適当に選んだカードが予言されています。
Technicolor Reset
赤裏のジョーカー4枚、青裏のジョーカー4枚で行うリセット。バックの色が変わっていくので、とても分かりやすいです。
Five Oh?!
驚きポイントが5つもあるカードルーティン。カード当て、予言、変化など怒涛のように畳みかけます。これがセミオートマチックでできます。
The Perception Shuffle
セルフワーキングのフォールスシャッフル。とても巧妙。簡単で効果的。これは使えます。
Spectator Star
観客がよく混ぜ、3つのパケットを作ってもらいます。マジシャンはラッキーカードを1枚ポケットから取り出します。それはクラブのAです。観客にパケットのトップカードを見てもらうと、すべてAです。
Somewhere over the rainbow
スライト不要のレインボーデックルーティン。デックを分けて、4枚のAを取り出します。それだけでなく、残りのカードの裏模様がカラフルになります。
Don’t Make Me Cross
マジシャンはデックを表向きで広げ、1枚のカードを覚えてもらいます。なんと、そのカードだけ裏の色が違います。
Entrapment
カード当てからのサンドイッチカード。セルフワーキングです。
One thought One Spell
スペルトリック。観客がよく混ぜたデックから1枚選んでもらいます。偶然選ばれたそのカードのスペル分だけさらにカードを配ります。出てきたカードは、なんと予言と一致しています。