ファースト作品集『ジャズ』で話題を呼んだでいしゅうの自身2作目となるカードマジック作品集。スペインの怪物、ダニ・ダオルティスから主な影響を受けて生まれたカードマジックが5作品収録されています。
観客がフェアに差し込んだカードの枚数目の予言やサインされたカードの復活、選ばれたカードを観客自身が当てるなど、マジシャン相手にも強烈なインパクトを与えられるものばかり。
手順解説に加え、ルーティンの中でクラシックフォースを用いる際のアドバイスや、トゥーパーフェクトセオリーについての考察なども収録されています。
すべての作品について実演動画をオンラインにてご覧になれます(本書にリンクあり)。本文と並行して視聴することで手順をより追いやすくなるでしょう。
不思議すぎるカードマジックの裏側に触れてください。
- Ambitious Force
- カードを1枚選んでもらい、デックに戻して観客に混ぜてもらいます。選んだカードが真ん中付近にあることを確認してもらい、「選ばれたカードがどうなれば不思議ですか」と尋ねます。観客は「一番上に来たら」などと答えます。演者がマジカル・ジェスチャーをすると選んだカードが一番上から出てきて、観客が指定した現象を達成します。
- Ambitious Card
- でいしゅうがストリート、テーブルホッピングやバーなど様々な場で演じているアンビシャス・カードのルーティンを解説。観客を巻き込んでおこなうジャジーで強力な現象です。
- 2つの世界
- ポール・ハリスの『リセット』と岸本道明の『マーベラス』のバリエーション。1本のペンによって隔てられた2つの世界をテーマに、4枚のエースと4枚のクイーンが変化したり、交互になったり……そして最後はデック全体が赤黒きれいに分かれます。
- 未来と過去
- 観客にカードを選んでサインしてもらい、デックの好きな場所に差し込んでもらいますがその枚数目が予言されています。次にサインカードを破りますが、破ったサインカードが消え、再び先ほどの枚数目から出てきます。
- Subliminal
- 3人の観客にデックを分けて渡し、それぞれ混ぜてもらったあと、1人の観客に自身のパケットから1枚選んでもらい、表を見ずに置いておきます。
残りのカードを観客にぼんやりと見せ、選んだカードを潜在意識に刷り込ませたと言い、その状態でカードを1枚選んでもらいます(例えばハートの7)。それは潜在意識下にあるカードと一番よく似たカードだと言い、デックを広げますがメイトカードであるダイヤの7がありません。
最初に選ばれたカードを見ると見事にダイヤの7です。