こんばんは。
11月に入り、秋も深まり、紅葉の見ごろも近づいてきました。
みなさん健やかにお過ごしでしょうか。
本日のメルマガ担当の庄野です。
今回はコインボックスという怪しいマジック道具についてお話をしたいと思います。
コインボックスは財布でもなく、ピルケースでもありません。
何に使うものなのか、何か役に立つようなものにも見えません。
マジシャンが持っているだけでうさんくさく見える真鍮製の容器です(アルミ製や木製のものもありますが……)。
こういう書き方がで始まると、コインボックスという道具が好きじゃないと勘違いされそうですが、私は大好きです。
古くからある道具ですが、マニア心をくすぶるグッズですよね。
うさんくささは「これは何だろう?」と観客の興味をひきます。
これはマジックの入りとしては良いことです。
マジックマニアにとっては、様々な技法があり、自分でも考えられる楽しみがあり、いじって楽しむ道具として良いものです。
古い話と新しい話をしようと思います。
先に新しい話です。
最近見たコインボックスのマジックは、タカヒロさんが演じるもので独特のシークレットムーブを使ったものでした。
気持ちよくだまされ、驚かせてもらいました。
オリジナルな技法や見せ方はマジシャンそれぞれが持っていて、古い道具なのに新しいマジックが開発される余地はまだあるものだなと改めて思いました。
そして今年の7月に大阪でレクチャーのお世話をさせて頂いたカーティス・カムさんの手順でも、新しいアイディアとその扱い方には目から鱗でした。
コインボックスのマジックも進化していってるなと感激ですわ。急に関西弁になってしまいすいません。
まだコインボックスを手に取ったことも無いコインマンも結構いてるのではと思います。
是非手に取って楽しんで下さい。意外とはまるはずです。
次は古い話です。
私がコインボックスを初めて買ったときに覚えた現象は、空のグラスの上にカードを置き、その上にコインを入れたコインボックスを置きます。
ボックス上部にあいた穴よりマッチ棒等でボックス内のコインを突くと、BOXとカードを貫通してコインがカップに落ちるというものでした。
使用した道具を最後にすべてあらためるというのが、当時の流行で今見ても不思議で良いマジックです。
私のマジックの師であるジョニー広瀬さんは、このマジックをやった後に、もう一度同じ要領でコップの上にカード、その上にコインが入ったボックスを置きます。
ボックス上部の穴よりマッチ棒大のミニチュアマジックウォンドでコインを突くと、ウォンドがコインとボックスとカードを貫通してコップ内に落ちます。
その後、道具をあらためると、ボックスの中にはコインがあり、カードにも穴があいていないというクライマックスを追加し、マニアを煙に巻いていました。
もう一つコインボックスにまつわる古い話として外せないのが、私のもう一人のマジックの師であり、友人である石田隆信さんに教わったアレックス・エルムズレイの手順です。
実は一番大好きなコインボックスの手順です。
使う道具はコインボックスと銀貨4枚、銅貨1枚、ハンカチです。
コインボックスに銀貨4枚を入れてフタをして、銅貨は左手に持ったハンカチに包み込み、ボックスの中の銀貨4枚とハンカチの中の銅貨1枚を交換すると説明します。
先に銅貨をボックス内に移動させると言っておまじないをかけ、コインボックスのフタを取ると銀貨4枚の上に銅貨が移動しています。
そのままボックスにフタをして、次に銀貨4枚をハンカチの中に移動させると言って、ハンカチの四隅を集めて持ち上げ、コインボックスの上でハンカチを軽く振り、ハンカチを開くと銀貨4枚が現れます。
コインボックスを持って振ると、中からコイン1枚の音がします。
フタを取ると、銅貨が一枚だけ残っています。
という不思議なマジックです。
さすが天才エルムズレイの奇術です。
自分でこの現象をクリーンに演じる方法を、秋の夜長に考えるのも楽しいと思います。
エルムズレイの文献を探さず、石田さんにも聞かずに(笑)。
そして天才的という響きで思いつくもう一人のマジシャンがいます。
コインボックスやシリンダー(筒)を好んで使う天才マジシャン。
そうです。赤松洋一さんです。
赤松さんは素晴らしい才能で、多くのオリジナルマジックを考案され、発表されています。
赤松さんの多くのオリジナルマジックの中から、コインボックスの作品を紹介したいと思います。
現象はコインボックスに入れたコインがデックケースを貫通してグラスに落ちるというものです。
その方法を何種類も考案し、発表されていますが、特殊なコインボックスを使ったものと仕掛けの無いものを使ったものと両方考案されています。
どちらの方法も素晴らしいですが、私個人として魅力的に感じるのは特殊なコインボックスを使う作品です。
何故なら仕掛けに頼れるため、テクニックを使わずにしかも自然に魔法のような現象を起こせるからです。
こんな仕掛けを考えるのはやはり天才です。
昔から赤松さんのファンだった私としては、赤松さんのコインボックスの手順や最近考えられたボックスを使うもの(見せてもらって、えーっと思わず声が出ました)、そして、私が世界最高だと思う赤松さんのシリンダー&コイン等をリクエストして、赤松さんのレクチャーを企画したいとお願いしたところ、快く承諾して頂きました。
来る12月21日(土)に赤松さんのレクチャーをすることになりました。
これはお見逃しなく是非参加して下さい。
参加しないと、死んでも死にきれませんよ……ほんとだよ。
詳細は来週にトップページにアップしますので、お申し込みお願いいたします。
当日は赤松さんのオリジナルスペシャルコインボックスも少量ですが、限定販売致します。
価格は現在未定ですが、楽しみにして下さい。
赤松 洋一スペシャルレクチャー
2019年12月21日(土)
18:30~21:00
難波カルチャービル5F
大阪市浪速区難波中1丁目18-1
06-6645-1236
受付 18:30~
レクチャー開始 19:00~
レクチャー終了 21:00
レクチャー参加費 \4,000
突然宣伝の臭いがプンプンしてきたところで、そろそろ新商品の紹介に移ります。
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