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フレンチドロップ 「週刊スペルバウンド 645号」 (2020.05.08up)

こんにちは。フレンチドロップの竹本です。
大阪はあったかくなってきたような、まだ肌寒いようなそんな気候です。
いかがお過ごしでしょうか。

最近は天地創一なる人の本を読みました。
すごいネーミングですよね。天地創一。かっけぇー。

私はつい最近まで知りませんでしたが、昔からのマニアの方であればご存知の名前だと思います。
この方のマジックには他とは違う創意工夫があり、一時は東京から九州まで売り場を持っていたそうです。
天地奇術をから出ている商品には面白いものがけっこうあったそうです。

天地創一さんがアイデアマンなのは、著書「天地創一の100万人のマジック」を見ればわかります。
ちなみに発行は昭和50年です。

少し長いですが、著者紹介を見てみましょう。

「小学生の時、創作奇術を考案したのを契機に、現在までで千種類以上の奇術を考案し、172件の特許を持つ創作奇術の第一人者。
装置物の分野では追随を許さず、天地奇術株式会社、天地着想研究所を経営し、奇術の製品開発と、意外性思考法を盛り込んだ実用品の発明にとりくむかたわら、製品開発におけるコンサルタントとして積極的な公演活動を行っている」そうです。

この本の推薦文を書いている人にも驚きます。手塚治虫ですよ。

内容ですが、最初の30ページほどはクロースアップショーと称して種明かし無しの手品紹介があります。
これは天地奇術の商品紹介という噂もあります。CMをクロースアップショーとして紹介する手口は面白いです。
レクチャーなどではたまに見ますが、紙面では初めて見ました。

ここで紹介されている「木登りテントウ虫」は面白いです。

大・中・小のてんとう虫があります。それとは別に木の棒があります。
マジシャンが棒に小のてんとう虫をのせると、このてんとう虫が木の棒を登っていきます。
中でやっても大でやっても同じように登っていきます。
その後、棒とてんとう虫を渡しますが、お客さんはできないというものです。

平面? プレートに描かれた? のシルクハットから、万国旗やハンカチをプロダクションするなんてものもあります。

それ以外にもシガレット、シルク、ロープ、カード、コインなど様々な分野で実用的な手品が紹介されています。
写真主体で構成され、文章で補足しているのですごく読みやすいです。

このあたりは手塚治虫さんも、1コマずつ目で追っていける親しみやすさは、漫画や劇画ファンの子供さんたちにも何の抵抗感もなく、必ず奇術上手になれることと確信します。と言っています。

手に入りにくい本だとは思いますが、もし目にする機会があれば読んでみると新しい発見もあり楽しめると思います。

それでは新商品の紹介です。

新商品のご案内

■書籍『【新訳】ザ・エキスパート・アット・ザ・カード・テーブル』by Majil


マジシャンのバイブルが新訳で復活しました!
マジックの技術を身につける上でこれ以上の本はありません。

試しにロンジチューディナル・シフト、オープン・シフト、S.W.E.シフトを真っ先に読んでみました。
以前は自分の力不足もあってなかなか理解に苦しんだ部分も十分理解できました。
デックに対しての各指の配置と動作の説明が具体的でわかりやすいです。

これは自分でも1冊買っておこうと思います。
素晴らしいです。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=4898

■日用品『キャッシュ・カード & キャッシュ・オン・ザ・コーナー』by 高木 重朗


高木 重朗さんとフィル・ゴールドスタインさんの作品です。
白紙がどんどん紙幣に変わっていきます。

複数枚の白紙が一瞬にして紙幣に変わるのは現代的で良いですが、こういう古風な変化も逆に味があります。
こんなん言ったら怒られるかも知れませんが、どこかしこに漂う怪しさが個人的に好きなんです。

再入荷は無い商品なので、気になった方はお早めにどうぞ。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=4883

■DVD『アット・ザ・テーブル ピーター・エギンク』by ピーター・エギンク


昔から気になる存在ではありました。
ピーター・エギンクさん。

何でしょうね。この人。個々のスライトを見ると別に言うほど上手くないんですよね。
ふーん程度なんです。でもやっているエフェクトを見ると、抜群に一般ウケするものでこりゃ勝てんわとなるんですよね。
マジシャン目線でもきっちり不思議ですし。

無理せず良いエフェクトを作ってくるタイプ。つまり一番むかつくタイプで、一番排除すべきタイプです。
でも実際に自分がパフォーマンスするとき、これほど頼れる存在はありません。

ぜひどうぞ。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=4843

■マジック基本用具『メカニック・オプトリックス・デック』


錯視とマジックの組み合わせ。
以前から錯視をマジックに取り込もうという動きはありました。
でもここまで上手く取り込んでいるものって無いんじゃないでしょうか。
デックが突然空箱になってしまったり、ギャフを活用することで一瞬で心をつかめます

https://www.frenchdrop.com/detail?id=4897

後書き


冒頭でご紹介しました天地創一さんの本を読んでいると、意外性思考法というのが出てきます。
意外性思考法とは、物事にはどんなことにも可能性があるというところから出発して、常識的に可能性がないと思われるところから意外な可能性を引き出していこうという考え方だそうです。

これって何にでも可能性を見出そうと考え続けることだと思うのですが、不毛に終わることも多い訳で、なかなか成果が出ないときはノイローゼになってもおかしくないような苦痛を味わうと思うんですよね。

天地奇術も最後は業績が悪くなってフッと消えてしまったようですが、やっぱり天地さんが疲れてしまったところもあるのでしょうか。あまり頑張りすぎると、もうええわと思ってしまう時が来るんでしょうね。


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