マジックバーフレンチドロップの武宮です。
今日はカードマジックを行う上で何気ないことですが、ちょとしたポイントについて自分なりの考察を書いてみようかと。
ブレークを取る場合小指派ですか?それとも薬指派ですか?
用途にもよるでしょうが、僕はクラシックフォースなどをする場合は薬指を使います。
トップから何枚かブレークを取る場合はもちろんピンキーカウントを使ったりするので小指ですが。
個人的な意見なのですがクラシックフォースを行う場合、小指でブレークをしているとどうしてもスプレッドが縮こまってしまうんですよね。
左手の人差し指もデック奥側(お客さん側)に突き出てしまうため、ガードが固い印象。
デック全体を左手でしっかりホールドしてしまうのでこれだとお客さんも気軽に選びにくい気がするんです。
その点薬指ブレークだとかなり印象が変わってきます。
薬指でブレークするというか、もはや薬指先でフォースカードの表面に触れて見失わないようにステップを作るといった感じでしょうか。
その状態でスプレッドする場合、左手小指の位置も重要です。
小指はデック手前側(演者側)に突き立った状態で、デックがずれないように補助してくれます。
薬指でブレークをした状態からスプレッドすると、自然とステップができます。
一見デックが整わず乱雑に見えますが、かなり開放的でデックも半分程度しか左手でホールドしていないのでお客さんからしても抵抗が少なく選びやすい雰囲気が出てきます。
ブレークもステップのおかげで前から見るとほとんどないように見えます。
フォースカードは見失いそうな気もしますが、薬指先が当たっているので絶対に見失うことはありません。
これも小指ブレークだと小指が短いので上手いこと出来ないんですよね。
薬指だからこそ余裕をもってできる利点だと思います。
この違いに気づかせてくれたのはスペインのマジシャン「ダニ・ダオルティス」でした。
7年前でしょうか。
フレンチドロップ主催のイベント「マジックパニック」にファットブラザーズをゲストに呼んだ際、当店にも足を運んで下さりダニ・ダオルティスの生のカードマジックを拝見したのですが、もうクラシックフォースが凄いのなんの。
カードを選んだ瞬間は微塵たりともその雰囲気はありません。
みんな自由に選んだつもりなのに後から考えると「えっ?またフォースだったの?」という現象のオンパレード。
当店のプロマジシャン達も庄野さんも引っかかりまくりでひたすらに驚きっぱなしだったのを覚えています。
本当に自然というかラフなんです。
“I don’t care”(何を選んでも気にしないよ)
そんな雰囲気が手から現れていたんですよね。
そのダニのスプレッドの仕方、ブレークの取り方、デックの持ち方をひたすらにDVDで当時見直して僕のクラシックフォースもかなりステップアップしたのを覚えています。
皆さんスタイルは違うでしょうからお好きな方法でいいと思いますが、少しでも参考になれば幸いです。
ダニ・ダオルティス作品
https://www.frenchdrop.com/search/magician/list?id=104
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