ボンジュール、フレンチドロップの三谷です。
先月のメルマガでバーナード・ビリスの話をさせて頂きました。
それからというもの、クラシックやレジェンドの作品に対してさらに興味が沸いてきました。
仕事柄、新しいマジックに触れる機会はめちゃめちゃ多いのですが、過去の作品を見直す機会は意外と少ない気がします。
1970年、80年台には素晴らしいマジックがいっぱい生まれていますが、今のように映像機器や環境が整っていなかったので意外と日本で知られていない名作もあるそうです。
何か良い作品はないかと思い、先日マジック歴50年以上のデビル上六先生に聞いてみました。
先生『色々あるけど、まぁ、ゲータン・ブルームの作品はまずハズレがないな。アンビシャスカードは知ってる? 昔あったエスカレーターという商品ちゃうで。確か30年以上前だけど、箱根クロースアップ祭のゲストで来日した時に見せてもろうたんや』
私 『いえ。存じておりません。何か他のアンビシャスと違うのですか?』
先生『現象はこうや。あーして、こーして、この状態でカードがトップに来るんや!』
私 『それ凄いですね。デックに触れようが無いのになんで』
先生『ネットで探したら映像があるんちゃうか!』
私 『演技の映像がありました! めちゃめちゃ凄いですね! 教えて頂きありがとうございます!』
■ゲータン・ブルーム Ambitious Card
https://www.magicana.com/video/ga%C3%ABtan-bloom-ambitious-card-0
※演技のみで、解説はありません。
どうです、凄くないですか!?
先生にざっくりと解説してもらったんですが、解決法が賢く唸ってしまいました。
(※タネに対するお答えはできかねます)
世の中には天才と呼ばれるマジシャンは何人もいます。
ゲータン・ブルームもそういった特別な人であることに違いはありませんが、天才というより『鬼才』というフレーズがしっくりきますね。
当店では彼の商品をいくつか販売しております。
その才能に触れてみてください。
■ゲータン・ブルーム 作品一覧
https://www.frenchdrop.com/search/magician/list?id=45
彼の魅力は色々ありますが、その1つに振り幅もあるのではないでしょうか。
めちゃめちゃ不思議な作品が多数あります。
その一方で、良い意味での「ナンセンスさ、くだらなさ、ファニーさ」をも作品も結構あったりします。
個人的に「The Watch Trick」という作品が好きです。
マジシャンは手首にマーカーペンで時計の絵が描きます。
時折、そこを見て正確な時間を言い当てます(わかるはずがないのに)。
文章で読んでもあまり面白みが感じられないかもしれませんが……
昔、先輩マジシャンがやっていたんですが、最初時間を言った時は何とも思いませんでした。
ただ、繰り返しやって、その度に正確な時間を言うんですね。
しまいにはお客さんから「今、何時?」と振ってくるようになるんですよ。
まるでボディーブローのようにじわじわ面白さがきました。
日常でやってもウケるでしょう。
大事な営業先でアイスブレイクにやるのも……
いや、これはリスキーですね。
パリっとしたスーツを着て、手首にはマーカーペンで描いた時計。
ものすごい違和感がありますが、それが吉とでるか凶とでるか……。
そんな話はさておき、クリエーターってどうやって新しいモノを生み出しているでしょうか。
凄い方の思考過程が知りたいです。
クリエーターと言えば、15年ほど前マシュー・ビッシュに驚かされました。
FISM2006のインベンション部門で表彰されるほどの逸材です。
■マシュー・ビッシュ 作品一覧
https://www.frenchdrop.com/search/magician/list?id=201
あ、3人ともフランス人ではありませんか!?
彼らのオリジナリティーというのは、文化的背景や言語特性といった要素も関係あるんでしょうか。
そんな事を思いながら、新商品のご紹介に参ります。
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