メールマガジン「週刊スペルバウンド」 | マジック用品 グッズショップ（手品ショップ）フレンチドロップ

フレンチドロップの竹本です。

突然ですが、フレンチドロップバー店長武宮が肋骨強打により骨折しました。
この話続けても良いでしょうか？ 涙無しには語れませんよ。

ある日バーの営業終わりに、１人残りビニールシートの設置(なかなか１人では難しい作業ですよ)をしていたんですって。
もうけっこうな夜です。早く帰りたいでしょうに。それでも感染対策が一番重要だからと一生懸命やっていたら、椅子から滑り落ちてカウンターに胸部を強打したんですって。みなさんのコロナを防ごうとして自分が骨折。もう泣いたらいいのか、笑ったらいいのか。私は迷った末、とりあえず爆笑しておきました。笑うしかないですよね。

そう言えば、庄野もショップにアクリルボードをつけようとして椅子からころげ落ちていたので、皆さんも椅子に上る際には十分注意してください。
２人とも注意して上って転がり落ちているので、椅子は本当に要注意です。特に庄野さんはしばらく立ち上がれないほどだったので、あの時はどうしようか本当に焦りました。

とりあえず武宮さんには、大山のおいしい牛乳でも送っておこうと思います。
カルシウムを取って早く良くなってね。ちなみに骨折と言ってもヒビなので、普通には歩けるし、そこまで心配は無いとのことでした。

サムチップのお話です。
少し前に大学時代の奇術仲間から、JONIOくんのサムチップの使い方に声出して驚きました。発想力っ！ という内容のLINEをもらいました。
個人のオンラインサロンでやってたやつでしょうか。ほんとかよと思いつつ。

私がサムチップで印象に残っているのは、作品ではメンタル風に使うものです。
以前フレンチドロップ図書室にアップされていた「ダーウィンズ・サムチップ　2冊セット」に載っていました。
いまは出品されていませんが……。

たまに掘りだし物が見つかることもあるので、時々こちらのコーナーもチェックしておいてください。
レネ・ラバンの洋書はこの価格でも価値ありじゃないでしょうか。


https://www.frenchdrop.com/fd/lib/Library.html


１粒１粒色の違うM&M(チョコレート)をマグカップに入れます。
中を見ずに１つチョコを自由に選んでもらいます。
完全なフリーチョイスです。その選ばれた色が予言されているというものです。
これをサムチップで解決するのですが、妙に印象に残っています。

あとはサムチップのスチールとスチール後の振る舞いでしょうか。

スチールの方法は大学時代にフレンチドロップで学びました。
後になって、スライディーニのものだと知りました。
下記DVDでも紹介されていますが、親指を拳の中に突っ込まない方法です。
すごくだまされたのを覚えています。

■「サムチペディア」
https://www.frenchdrop.com/detail?id=4013

スチール後、サムチップの処理をする前に観客と握手してしまう人もいるようです。
挑戦的ですが、面白いですよね。サムチップのような基本の道具でも研究すると、どんどん使い道が出て来ることには驚きます。

そんなところで新商品のご紹介です。

■基本用具『メレロ・リング (ご予約受付中)』 by Ernesto Melero

チャイナリングです。極小の工夫で奇跡が生まれます。
チャイナリングも基本用具の１つですが、いまだに最高峰の人の演技を見ると感動させられます。
芸術的ですね。

どんな手順を演じてもいつも１つ思うのは、キーから手を離してオープンに示せたらということです。
毎回、毎回じゃなくていいんですよね。手順の中で１回挟むだけで、だいぶ印象が変わるじゃないですか。
そのマジシャンの夢を可能にしたのが、このメレロ・リングです。

マグネットロック式というような大それたものではありません。
小さな工夫ですが、それが奇跡を生みます。
ありだと思います。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=5857

■ギャフカード『シム・カード』 by The Hanrahan Gaff Co

鉄板入りのカードです。
マジック中の隠密活動に非常に便利です。
マグネットさえ用意すれば、その上を通過するだけでスチールできますし、回収も楽です。

パッと見というか、じっくり見てもカード表面にシワがあるなど無く、レギュラーカードとの違いはありません。
厚みも言われてみれば若干厚みがあるかもという程度で、一般人相手なら手渡しても大丈夫です。
マジシャン相手でもいける気がします。

上出来のシムカードです。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=5675

■ギャフカード『ホフジンサー・カード』 by The Hanrahan Gaff Co

光を当てると存在しないカードが浮かび上がるホフジンサー・カードです。
ミステリアスな使い方が可能ですよ。

下記ページからシュールな動画をご覧ください。
ホフジンサーカードを予言のカードとして出しておいて、サッカートリック風にカード当てを演じれば、何とも言えない余韻が残ります。
こちらもどう見てもレギュラーカードにしか見えない完成度。
素晴らしいです。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=5697

■基本用具『グラビティ・リール』 by ジョアン・ミランダ

こちらは２本のスレッド、それぞれにモーターを付け、スレッドを独自にコントロールする。
それを利用して、浮遊物に緩急をつけた動きを実現するというものです。

まったく無い。まったく無かった。その発想。世の中にはすごい人がいるものです。
ダブルリールですでに革命的と思っていたのに。さらにその先をいくなんて。
お値段は張りますが、面白ギミックであることは確かです。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=5850

■日用品『アピアリング・カー』 by ハイド・レン

これは現象が文句無しに良いのです。
リューチェンもテレビ番組で演じました。

何か月も前に発注していたのですが、途中事故や仕入先の長期休暇に阻まれなぜか今頃届くという。
悔しい。私、悔しいということで、格安でご提供いたします。間違いなくお買い得です。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=5851

■基本用具『ミニ・ウォンド』 by フレンチドロップ

先週のメルマガで発売するとお伝えしましたフレンチドロップ製ミニ・ウォンドです。
私はこれを見ると、どうも紙コップとボールで演じるチョップカップを思い出してしまいます。
WILLIAM ZAVISの「DIVERS DECEITS」のせいだと思います。

カップ＆ボールほど壮大ではなく、カップ１つとボール１つでボールはどこでしょう。
というくらいのスケールであればミニ・ウォンドが適しています。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=5862

■カードマジック『ディスポーザブル・デック 2.0』 by デビッド・リーガル

デックを握り潰して捨てます。
そんなキングコング的なことがこのデックを使えば可能になります。
カードマジックはもうええねんと思ってらっしゃる方も多々いると思います。
そんなときは逆にこういう利用の仕方もいいんじゃないでしょうか。

私はこれを最初に見たとき、めちゃくちゃびっくりして固まってしまったことを覚えています。
いや、本当に普通のデックだと思ってたからさ。こんなのあるって知らないじゃん。

50枚入りで1,480円。1回30円弱。
アリです。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=5743

■カードマジック『グラサンドラ』 by ステファン・シェファノフスキー

初見であまりのクリーンさに驚きました。
FISMでスタンディング・オーベーションを取った原理を活用しているというのが売り文句です。

マジシャンの仕事らしい仕事が無い上に、手続きとしてもマジシャンの関与がまったく無さげに見えます。
グラス、紙、ハンカチ。日曜品以外は使わないという点も素敵です。

お値段もお手頃ですし、どうして今まで取り扱っていなかったんでしょう。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=5853

「ディメンションーL」についてよくお問い合わせをいただきます。

https://www.frenchdrop.com/detail?id=5818

明るい場所では難しいです。そもそもライトの光が見えづらくなるので、効果が半減します。
クロースアップでも余裕で耐えますが、クロースアップではできません。
ギミックが耐えても観客の目が光の強さに耐えないのです。

実際にコウキが武宮相手にクロースアップの距離感でやったところ、普通にムカつかれていました。
「ディメンションーL」の一番良い活用法は、自分の出番の次に自分より上手な人が出る場合。
そんなときに自分のラストネタとして演じて観客の目をある程度潰しておくことです。
次の人のマジックは見られなくなります。それがベテランらしい高度な使用法でしょう。
いや冗談だよ。本当にやらないでね。

それではまた次回までさようなら。