私自身はいわゆるピュアリストであり、
つまりトリックデックやトリックカードを使うことを厭います。
そしてこのオムニデックも分類としてはトリックデックです。
しかし、語弊を恐れずに私の表現を使うなら、
このトリックはデック自体に仕掛けがあるわけではなく、
これをポケットに入れておけば後は技術さえあり、
大きなミスディレクションが可能ならほぼいつでも演じることができるのです。
つまり、最初は完全にレギュラーデックであるにも関わらず、
エンディングとして演じることができるのです。私も愛用する手順のうちの一つです。
デックが観客の手の中で消える…、そして得体の知れない物体になっている…。
この衝撃は、震えだし逃げ出す観客がいるほどでした。
カードやミスディレクションの誘発に慣れている方なら、
使いこなせば非常に強い武器になることでしょう。