マジック界の伝説、トミー・ワンダー。
初めて彼のカップ&ボールを観たときに衝撃を受けないマジシャンはいないでしょう。 そしてもう一度観て、また引っかかってしまうのです。 それはトミー・ワンダーがマジックの本質と観客の心の動きを知り尽くしているからであり、オチやタネを知っていても「引っかからざるをえない」動きを構成して、見事に実現してくれるからです。
このDVDシリーズには手順はもちろん彼の哲学、創作のプロセスそして考え方が解説されています。 これを観れば、なぜ彼がマジック界でも一流のパフォーマー/クリエイターとして尊敬されているのか、そして彼がどれだけ類いまれな存在だったかが分かります。
トミー・ワンダーが極めた「タネを知っていても引っかかってしまう」マジックの本質。 このエッセンスをどのように自分の演技に応用し、より上のマジシャンになるかを学んで下さい。 観客が心の底から驚く様子を見れば、自分の演技のレベルを上げたいと痛烈に思うことでしょう。
もしあなたがトミー・ワンダーの演技を観たことがないなら、幸運です。今まで味わったことのない驚きを体験できるでしょう。 もし観たことがあっても、幸運です。今まで本でしか解説されなかった“本物の魔法を作り出す方法”を知ることができるのですから!
- 指輪と時計と財布
- マジシャンは最近強盗に遭った、という話をします。強盗は指輪とお金を奪い、時計まで盗ってしまいます。 その3つを封筒にクリーンに入れますが、その直後に封筒を破ると中身が消えています。 マジシャンが手をあげると指には指輪があり、手首には時計が戻り、サイフを開けるとお金が戻っています。
- マジック・ランチ
- ドン・アランのクラシック・マジックに新たな命を吹き込んだ名作。 まずタマゴの模型が観客の目の前にいつの間にか現れます。1枚カードを引いてもらい(例えばスペードの3)、デックに戻してもらいます。 タマゴを割ると中から小さなカード出てきて、それが観客のカード。しかしさらにデックを表向きにすると、すべてのカードがダイヤの9になっています。
- 針の穴を通して
- 針と糸を取り出します。指先で丸めた糸に、針の穴が開いた方を刺します。 針を振るたびに糸が、針の穴に1本ずつ通っていきます。最後は引っ張れないほど何重にも通った状態で観客にプレゼントします。
- テイムド・カード
- ピーター・ケインとフランク・ガルシアの傑作、ワイルド・カードをさらに不思議でテンポ良い演技に昇華、卓越した演出で一級のエンターティメントに仕上げました。 テーブルもいらず、リセットも自動的にされる実用的な手順です。同じ観客にでも繰り返して観せられるよう構成されています。
- 2カップ・ルーティン
- トミー・ワンダーを有名にしたカップ&ボールの手順。その不思議さは一流のマジシャンをも騙してしまうほど。 実践的ですがポケットからのロードなどは無し。考え抜かれた構成と自然かつ強烈なミスディレクションを駆使し、史上例を見ない意外なものを出現させます。 タネを知っていても引っかかってしまう構成が素晴らしい一級品のマジック。
- デジャ・リバース
- 2枚のカードを選んでもらいます。2枚ともデックに戻しておまじないをかけると、まず1枚目が表向きになっています。それを裏向きに再びおまじない。2枚目が表向きになるかと思いきや、表向きになっているのは再び1枚目。何度やっても1枚目しか出ないので最後にはそれを破ってしまいますが、次に表向きになったのも1枚目のカード。破られた方を見ると、それが2枚目のカードになっています。
- エリザベスIV世
- マジシャンは透明なフィルム入れた予言のカードを取り出します。観客に自由に思い浮かべてもらったカードを言ってもらいますが、その予言のカードこそがまさに観客が選んだカードなのです!
- ルービック・カード
- 並べ替えることによって様々なカードの模様になるブロックが箱に入っています。初めそのブロックはバラバラの状態でフタをし、観客にカードを選んでもらいます。おもむろにフタを開けると、ブロックが見事に選ばれたカードの形になっています。
- ソックド・コイン
- トミー・ワンダーが今まで誰にも明かさなかった独創的なコインのルーティンを初めて解説。ありえない見え方でコインが観客の手を通り抜けます。繰り返し行えて、テーブルもいらない実践的なマジック。
- ネスト・オブ・ボックス
- 観客の時計が、マジシャンが一切触れていない箱の中に入ってしまいます。最新の方法はもちろん過去に考案してきた数パターンの方法まで合わせて解説。トミー・ワンダーがどれだけ物事を深く考え、現状に飽きたらず改善を続けてきたかがよく分かります。
- コインズ・アクロス
- コインズ・アクロスのプロットと、いつの間にかコインが演者の目に挟まれてしまうコイン・インアイのルーティンを融合。いわば「おでこに付くカード」のコイン版です。実用的で間違いなく観客受けするマジック。
- アンビシャス・カードとリング・ボックス
- 何度演じてもトミー・ワンダーのこの手順が拍手喝采を受けるのには理由があります。古典的なアンビシャス・カードの後で、クライマックスとしてサインされたカードが演技前から出していた箱の中から出てきます。