私は手が小さいのです。故にクラシックパスに絶望していました。やろうと思えばできますがリスクが高いのです。ですがこのルージングコントロールは手の大きさなんて毛頭関係ない。難易度的にも特別難しいわけでもない。一度コツを掴めばあとは自分のものです。リーアッシャー、天晴です。
素晴らしいアイディアだと思います。原理自体はシンプルゆえ、バレるんじゃないかと不安になる方もいらっしゃるでしょうが、それはマニアにありがちな杞憂というもの。リー・アッシャーほどの演者が、実際に何千人を引っかけてきたと言うのですから、そのディセプティブさを疑うのは傲慢ですらあります。
自分はビル・グッドウィンのレクチャーで、これと同じ錯覚を利用したトリックを見ましたが、自分はもちろんその場にいた約30人の誰一人として何が起きたか気づきませんでした。訳者の富山さんもあとがきで言及していますが、本当に気づきません。
いえ、そもそも「気づくべき何かが起きている」とはつゆとも思わせないところが、このコントロールの最大の利点だと思います。値段も手ごろですし、是非ともお手に取ってみてください。
見る分には「簡単じゃん」と思います、間違いなく。だけど手順が少ない(簡単)たからこそ本当は難しいんですよね。普段行わないスプレッドに戸惑いながらの練習は本当に楽しいですよ。色んな応用が出来ます、値段設定も絶妙ですね。買いです。