究極のコイントランスポジション!
まずは、動画をご覧ください。鮮やかすぎるコインの交換現象です。これには一般人のみならず、マジシャンもビックリです。コインマジックをある程度されている方なら、スティーブ・ドゥシェックの「デジタル・ディゾルブ」を思い浮かべたのではないでしょうか? そちらのタネを知っている方ならなおのこと不思議に感じる箇所があるはずです。
その箇所とは、コインの改めです。現象の前後で2枚のコインの両面を見せています。チャイニーズコインの穴はフェイクではありません。中央に棒が通ることから間違いなく穴が開いています。従来では不可能であった改めが可能となったのです。どう考えてもあり得ません。さらに、クリーンエンドの手順も最高です。
メーカーが7年の月日を掛けて改良を重ねてきた力作です。コインマンはぜひゲットしてください。
もう本物。
モルガン・レプリカ・3重シェルセット
傑作『ホッピング・ハーフ』をワンダラーサイズの美しいコインでどうぞ。
ワンダラーサイズの美しいコインで行うスリーコイントリック。
こちらのお店で売っている、チャイニーズコインと銀貨との変化現象を行うギミックを3種類(これと、シルバー・チャイニーズ・コインセット、C/S ・ワイルド・コインズ)を全て購入しましたので、それぞれの違いも種に極力触れない範囲でレビューしてみたいと思います。
どのギミックコインセットも、チャイニーズコインを銀貨に変化させ、かつ両面が見せられるということで、これまでにないギミックが使用されています。
このシルバー・チャイニーズ・コインセットとC/S・ワイルド・コインズは近いギミックで、N5コインセットはまた少し異なります。
系統としてはN2Gマジックの過去作であるN3やN4に近いです。
良い点としては、ギミックが超精巧であること。他の2つのギミックセットと比べても最も精巧と思います。知らない状態で見れば直視にも十分耐えるでしょう。使っているレプリカコインの質も非常に良いです。それぞれのレギュラーコインもついているのも○です。
ギミックはあまりに精巧で見たこともないものなので、コレクターアイテムにもなり得ます。ギミックコイン好きな人は、仕掛けを見て知るだけでも興奮できると思います。
また動画の通り超ビジュアルな現象が起こせます。構成により、最後に全てを手渡しできるようになっているのも良いです。他2つのコインセットは手渡しできません。
またチャイニーズコインは、同メーカーのN6コインセットと完全に同一で、CCSのレギュラーより僅かに大きいです。CCSの外側のシェルがちょうど重なります。(CCSのレギュラーはインサートコインになっているため)
技法は癖はありますが、そこまで難しいものではありません。似たようなギミックを使ったことがあればすぐできるようになるでしょう。
欠点としては、動画の通りの演技は難しいんじゃないかということです。一つは、このギミックに関係なく、穴の空いたコインを握らせるとよほど気をつけない限りは「今穴が空いたコインを握っているな」とバレるだろうということです。銀貨と銅貨のギザのあるなしですら気づく人がいるので、今チャイニーズコインを握っている、というのは気が付かれる可能性が高いんじゃないか・・・と思います。
もう一つは、ギミックの中に非常に不安定なパーツがあるということです。これを見ると一旦だけであっても握らせるのは非常に怖いです。ギミックのセットをしている時にも紛失しそうになることがあるので、外で使うのは相当な度胸がいりそうです。
音も少し気になりますが、ビジュアルさでカバーされるような気もします。
インパクトには劣るかもしれませんが、カードの下やハンカチの中に2枚とも入れて、など観客に直接触れられないようにした方が安全だと思います。観客に持たせたハンカチの中に2枚とも入れて、ギミックを取り出してからビジュアルに変化させる、などで十分不思議かつ安全なんじゃないでしょうか。
また、ギミックの特性上、リセットが片手ではできません。結構試しましたが、どうしても両手を使わないと無理そうです。
解説されている手順は一つだけですが、ギミック内に隠れた1面もあり、研究の余地はありそうです。
やっていることはトランスポジションですが、穴あきチャイニーズコインと銀貨の交換現象は、不思議さを際立たせます。処理の仕方が、もはやこのギミックコインを購入しないとできないなというくらい特殊で精巧にできています。穴が開いていることを示す棒がついているも嬉しいです。
現象や実用性を考えると購入してとても良かったです。