・手順について
この本に掲載されている作品は彼の「実験」の結果です。
彼は新しい発想を見つけ、それを具現化するため様々な実験をして、作品に落とし込みます。それゆえに、彼の作品には一つ一つ意図があり、綺麗な手順に仕上がっています。
それに、彼が実験していくなかで発見したアイディアや他分野からマジックに応用した考え方もコメント欄で触れており、読み物としても楽しめると思います。
しかし、注意しなければならないのが、彼の作品は癖の強い代物なので、彼の真似をしてそのまま演じてしまうとすっとんきょうになってしまうのでご注意ください(笑)
個人的オススメ作品➡️Symphony,Etoile,Waltz
・理論について
ここに書かれている理論はマジックに対する考え方を大きく左右する可能性があります。彼が大事にしてきた研究テーマ「カードマジックにおけるディスプレイ」や「見えない道具の扱い方」などマジックを不思議にリアリティーのあるものとして演じる手掛かりが書かれています。
そして、「マジカルジェスチャー」の章は奥原優さんの理論を交え、非常に読みごたえのある章になっています。
⬆️(ホントにオススメなので要チェックです!!!!)
マジックをより不思議に演じてみたい方には凄くオススメします。長文失礼しました。
そのボリュームもさることながら、一つ一つの技法が丁寧かつ素敵でセクシーです。
ダブルリフトを勉強するなら必須のDVDです。
また、手順の方では彼のこだわりを強く感じました。
カード一枚一枚の位置、カードのめくり方、手の形、リズム、タイミング、全体的な美しさには嫉妬を通り越して惚れ惚れします。
手順や技法の面白さだけに囚われず、彼の感性に注目して観賞するのも面白いかもしれませんよ。