僕は今も趣味ですが、19歳の時にプロマジシャンに憧れていました。しかし周りにそんな人いないからどんな世界なのか知りたくて、書店でこの本を手に取ったのです。全部読んでみて、とにかく厳しい世界だなーと思い知らされました。
この本のテーマは、プロマジシャンのあり方についてです。なので真剣にプロになりたいという方は参考になるかもしれません。
藤山先生は1990年代のマジック界を大きく危惧していました。芸能芸術を追求するマジック界が、タネ仕掛けを商品とするために、タネ仕掛けだけでマスターした気になっていて、お客さんや周囲の状況の見えない自称プロマジシャンがたくさん生まれてしまったということです。
昔は弟子入りして苦行するのが当たり前だったけど、いまは、皆ネットで商品を買い練習する人が殆どなんです。
ネットのおかげでマジックが世に広まったのは事実ですが、問題は、その中から現代をリードするプロがなかなか現れないということなんですね。
物語では、大卒のコワザ君がプロのスジ山さんに日々起こる問題(客にマジックを邪魔される、どうしたらウケるのか、芸とはそもそも何なのか、弟子入りするには、どうしたら稼げるのか)について相談します。
マジックで何か悩んでいる人は参考になるかもしれません。勿論、趣味でやってる人にもオススメです。
藤山先生が全国の眠れる仲間を呼び覚ますために書いた本です。すげー面白いですよ
よく知られたクロースアップマジックを奇怪な演出を付けて演じています。
有名なジプシー・スレッドを宇宙の破壊と創造の神話に例えたり、ブックオブゴーストでは死者の霊が予言を残したり、
レトリビューションでは知人に呪いをかけたり、
どの演技も迫真で本当の魔法使いを目指しているのが分かります。
はるか昔マジックは本当の魔法として扱われていたと聞きます。マジックが娯楽になった現代でこの演出を試みたら、どう反応されるかは分かりませんが、不思議だけではない「何か」を伝えることが出来るかもしれません。
「何か」というのは、ドラマかもしれないし、誠実さ、愛情、恐怖、郷愁など様々あるが、「心の琴線に触れる事柄」ということです。
終盤ではホーンテッドデックの手順を解説しています。マジックを一つの表現方法として捉えたDVDです。でも他のマジックも解説して欲しかったなあ
最大の特徴はカードマジックが無いということです。
クリスタルボールやディーライト、ペンといった珍しい道具を使って現象を起こせます。全体的には、マジックをやりながらジャグリングもこなすといった印象ですね。難易度は高いと思います。
私がこれを買ったのも、カードマジック以外に興味を持ったからです。クロースアップといえばカード、コイン、カップ&ボールが多くを占めていますが、たまには他の道具を取り入れるのも色んな要素があって面白いかもしれません。ジャグラーの方も真似してみてはいかがでしょう?
書店で手に取り買いましたがレビューを。前田さんのファンなのでこれは見逃せないと思い購入しました。「女性のため」と書いてあるので男性は避けるかもしれませんが、寧ろ男性に読んで欲しいです。女性に向けてどう演じるのか考えると、参考になるのではないでしようか。作品はどれも遊び心があり、簡単で演じやすいです。
ただ、道具を一つ一つ100均などで買い集めるのは面倒かもしれませんが。
マニア向けではありませんが、前田さんらしい茶目っ気のある作品集なので私は気に入りました。
演劇の世界には演出家がいますがマジックにはいません。そこでマジシャン自身が自分を演出するための内容が書かれています。
ケンウエバーが観客側の視点でマジシャンの演技を指摘します。
内容は、
エンターテインメントの定義、台本の作り方、本番への準備、観客との接し方、反省点などです。間のコラムも興味深いものばかりです。
自分の演技を伸ばしたい方にとっては参考になると思います。真剣な方に是非読んで欲しい。
集録されている作品は主に、テーブルホッピングやディナーショーなどの状況で役立つと思います。入念な準備の元に成り立っているので、それに伴った強烈な現象を起こせます。
座ってなければ出来ないネタもあります。
ストリートでやりたい人にはオススメしません。