既に他の皆様が絶賛しているとおりの素晴らしい内容です。実用的で鮮やかなコインの手順、無理がなく、一般受けするカードの手順、効果的なフラッシュペーパーの使い方・・・。全てのトリックがきわめて実践的でパワフル。どこをとっても文句なしです!
カード、コイン、スプーン曲げと9作品が演技、解説されていますが、ハンドリングに無理があるのでは?そしてその割に現象が地味では?と思うものが多かったですね。
ただ、グリンプス、コントロール、マルチプルシフトなど、技法の解説で勉強になる部分はあります。
また、3フライに興味のある方なら、ゆうきとも氏もその表現方法を取り入れたという演技は、見ておく価値はあるかもしれません。
原案のProfessor's Nightmareと比較するととても面白い作品ですが、これを単品で演じるのはやや難しい部分があります。前後に他のロープのトリックを入れるほうが演じやすく、より効果的になるでしょう。そういった意味では、ロープで長い手順を作りたい、という人向けの作品と言えるかも知れません。
解説書には、長さが変わる以外にロープ切りの方法なども解説、紹介されており、またどのような順番で演じるのが良いかなどの考え方についても記されていますので、参考になります。
ちなみに、ロープの扱いは、ややコミカルな感じですので、美しく見せたい方は工夫が必要だと思います。
レギュラーデックで上記の現象を起こすとなれば、原案は例のアレかな?と思ったらそのとおりでした。
ただし、この手のトリックで重要な台詞回しなどが細かく解説されているので参考になります。
実際に効果的に演じられるようになるにはそれなりに場数を踏む必要はあるでしょうが、他に応用も利き、身に付けておく価値のある作品だと思います。
解説を読んだ段階で、興奮を覚えました!この現象を体感した観客の心理を想像するだけで、買って正解、やられた~!という感じでした。プロットはシンプルですが強烈。観客の心に揺さぶりをかけること間違いなしです。このプロットを知ることができただけでマジック観が変わると言ってもいいかもしれません。
特に少人数相手に効果を発揮すると思います。多人数相手に見せるにはある程度工夫と場数が必要になる気がします。
原案通りに演じると、強烈なインパクトのある単発ネタ、という印象です。少しまとまった手順とするには前段に普通程度の現象をはさむとよいと思いますが、なんせシンプルですのでその辺の工夫もしやすく、いろいろと研究して遊べます。
細かいサトルティの利いた合理的な手順。目の肥えたマニアをひっかけることのできる部類のトリックではないかも知れませんが、勉強になる部分が多く、習得しておく価値のあるトリックだと思います。
個人的には、1デックだけで演じ、予言は別の形で示した方が印象がすっきりするような気もしました。この辺は研究のしどころですね。