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デレック・ディングル・カード・マジック

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ジャンル 書籍 / オムニバス
シチュエーション クロースアップ パーラー
メーカー名 東京堂出版
マジシャン名 デレック・ディングル
角矢 幸繁
価格 ¥ 4,290
難易度 星
動画 動画を見る動画マーク [size:10.0MB] 
紹介ツール

70年、80年代に一世を風靡したマジシャン、デレック・ディングル。マジックを学ぶ上で外せない一人です。そんなディングルの作品をほぼ完全に網羅した『The Complete Works of Derek Dingle』(1982年)がついに邦訳されました。

原書($55)よりも安い上に、日本版特典としてトリックカードが23種類+パケットケースまで付いて、かなりお買い得です。

邦題は『カードマジック』となっておりますが、コインマジックも多いですし、輪ゴムやタバコのトリックも収録されています。と言っても中心はやはりカードマジック。ひねりにひねってパンチが利きまくり作品が揃っています。モロにマニア向けなので、初心者の方はお控えください。わけがわからないでしょう。中・上級者であってもなにかとハードです。しかし、その引き替えには強烈な現象が得られます。ディングル作品のパワーはディングル自身をはじめ世界中のマジシャンによって実証されています。技巧派の方はぜひここからレパートリーを仕入れてください。

タネがさっぱり分からないカードの飛行! Card Across - Licked at Last!
デックから10枚のカードを取ってもらい、その中から3枚を選んでもらいます(サインしてもらってもかまいません)。3枚をパケットに戻してシャフルしてもらい、その10枚を封筒に入れ、観客に手渡します。別の10枚をデックから取り、別の封筒に入れ、別の観客に渡します。最初の観客に封筒にまじないをかけてもらってから封筒を開けてもらいます。封筒にはカードが7枚しかなく、選ばれたカードはありません。もう一人の観客にも封筒を開けてもらうと、その中には13枚のカードがあり、選ばれた3枚がこちらに来ています。レギュラーカード、ノーマル封筒でできます。
気賀康夫風カードマジックa la Kiga
マジシャンは4枚のカードを取り出し、同じ数字のカードだと言います。Jを1枚ずつ見せてはテーブルに置いていきますが、4枚目を見るとこれだけ2です。テーブル上の3枚を見ると全部2になっています。立って演じる方法と座って演じる方法が解説されています。
DDダブル・リフトThe DD Double Lift
縦に返すダブルリフトのバリエーション。実用的。
2次元の多面体Quick D-way
1枚のカードを覚えてもらったら、デックから3枚のカードを抜き出します。見ていくと3枚とも観客のカードです。見直すと、3枚とも両面裏模様のカードになっています。そして3枚がまたノーマルカードに戻るのですが、この中に選ばれたカードは含まれていません。
銀貨の飛行Silver Quick
4枚のコインが1枚ずつ観客の手へ飛行します。一般客にマジックを見せるときディングルが必ず演じていた作品です。
立って行うテーブルを貫通するコインStandup Coin Through Table
4枚のコインが1枚ずつテーブルを貫通します(コイン・スルー・テーブル)。「立って行う」=「ラッピングを使わない」。
ホフジンサーのボトップ・チェンジHofzinser BoTop Change
手に持ったカードとデックのボトムカードとをスイッチする技法。マーローのやり方の改良版です。
変幻自在なカードThe Universal Card
いわゆるところの「ユニバーサルカード」が2作品。レギュラーカード版とフェイクカード版があります。
カードの幻影Apparition Too
ブランクフェイスカードが徐々に選ばれたカードに変わります。
魔法使いの巻きタバコThe Sorceror Strickes
巻紙を丸めていくパントマイムから本当のタバコが出現します。紙マッチを取り上げてフタを開けますが中身がありません。閉じてまた開くとマッチがちゃんと付いています。タバコと紙マッチさえあればできる即席マジック。
ギャンブラー対マジシャンCut Off
マジシャンとギャンブラーが交互に1枚ずつカードを取って手札を競うという話。マジシャンはKをギャンブラーはAを毎回出します。ギャンブラーの勝利かと思いきや4枚のAは全く違うランダムなカードになっています。デックを広げると真ん中でAが4枚表向きになっています。
エレベーター・カード その1Elevator One
スペードのA~4がデック内を上がったり下がったりします。
DDペーパー・フォールドThe DD Paper Fold
紙でくるまれたコインを抜き出す方法。よく知られた折り方よりも説得力があります。
ネスト・ボックス その1Nest of Boxes 1
紙でくるんだコインが、テーブルに最初から出していたった何重もの容器の中に移動します。この手順が発展したのが下の「その2」。「その1」の方が手軽。
ネスト・ボックス その2Nest Boxes 2
現象は「その1」と同じ。より練られ。これ以上の発展形は考えにくい手順に仕上がっています。
ワイルド・ムーブThe Wild Move
3枚のジョーカーの間に2枚のハートの3を挟むと2枚ともジョーカーに変わります。
愉快なまやかしDelightfully Deceptive
赤裏のデックから8枚のカードを抜き出し、ポケットから青裏のジョーカーを取り出しそこに加えます。8枚が全部青裏のジョーカーに変わります。
DDのLJワイルド・カードDD on LJ's Wild Card
未発表のままとなっていたラリー・ジェニングスのワイルド・カードをディングルが改案した作品。ギャフやデュプリケートを使わないワイルド・カードです。8枚のジョーカーがA4枚、K4枚に変わります。
即席版ワイルド・カードImpromptu Wild Card
よく混ざったデックを持った瞬間から演じられるワイルド・カード。デックから赤のスポットカードを8枚抜き出しテーブルに並べます。デックからもう1枚のカードJを取り出し、これでテーブル上のカードを触っていくと次々と4枚がKに残りの4枚がQに変わっていきます。
ジプシーの呪いThe Gypsy Curse
ピーター・ケーンの傑作「ジプシー・カース」を原案とは全く異なるハンドリングで料理。
超音速の「ポケットに通うカード」Supersonic Spades to Pockets
左手に持ったスペードのA~10が1枚ずつ袖を上がり、反対の袖を下り、ズボンの右ポケットまで移動するという話。カード・アップ・ザ・スリーブ的なエフェクトも入った楽しいカード・トゥ・ポケット。ややずるいですが鮮やかです。
そんなに言うなら、ツイストしようか?We'll twist-If you Insist
ツイスティング・エーセスの後にカードのバックの色が変わるというクライマックスを加えた作品。
パスについてOn the Pass
ディングルが使い分けていたパスのバリエーションとパスの応用。「リフル・パス・その1」、「リフル・パス・その2」、「静かなパス」、「静かなハーフ・ジグル・パス」、「クラシック・パスでフォールス・カット」。
銅・銀・真鍮Copper Silver Brass
一般的なカッパー・シルバー・ブラスのギミックを使った独自のハンドリング。複数枚のコインをスチールする方法「静かなスチール」も解説されています。
ふるいにかけられたエースRiddle's Aces
デックをカットして次々とAを現していきます。このAが全部Kに変わり、Aは財布から現れます。
驚異の素早く見つけ出すエースAce Stounding
デックの表裏バラバラに混ぜた後、エースを次々と取り出します。4枚出た後デックの向きは揃っています。
ブラフ・シフトBluff Shift
4枚のAをバラバラにデックに差し込むフリをして一箇所に集める技法。
ひらけごま2Open Says Me II
デックにバラバラに入れたAを1枚ずつ派手に取り出します。
フェクター・カミングス・ディングル・エーセスFechter/Cummings/Dingle Aces
これまた格好良い取り出し方で、Aを次々と現す手順。
新・2回色変わりをするエースNew Double Color-Changing Aces
赤裏のデックから4枚のエースを抜き出してもらいます。そのAの裏が青に変わり、また赤に戻ります。
エルムズレイ・カウントElmsley Count Technique
左手ディーリング・ポジションから右手へ数え取っていくスタイルのエルムズレイ・カウント。
エースの幻影Illusion Aces
Aが2枚の黒い10の間で裏返ります。4枚裏返ったところで表を見るとAがKに変わっています。
一瞬にして行うカードのすり替え 2種Crack Card Switches
2種類のパケットスイッチ「オーバー・アンド・アンダー・スイッチ(The Over and Under Swich)」、「ノー・ラップ・スイッチ(The No Lap Switch)」とそれぞれのバリエーションがいくつか解説されています。
飛翔するエースPegas Aces
デックからAが1枚ずつ飛び出ます。4枚のAだけ裏の色が違います。
飛翔するエースを使ったコインの取り出しPegas Aces Coin Production
「飛翔するエース」で出てきたAをどけると、各Aの下からコインが現れます。
スーパー・インターチェンジSuper Interchange
赤裏のAとK各4枚と青裏のデックを使います。Aをテーブルに並べ、Kをデック中程へバラバラに差し込みます。各Aの上に3枚ずつデックのトップから置いていきます。各パケットの中でAがKに変わります。デックを広げて赤裏の4枚をみると全てAに変わっています。
ゆっくり行う4枚のエースの手順Slow Motion McDonal'd Aces
原題の通り、スローモーション・4Aとマクドナルド・エーセスを融合させた手順。
ビジュアルな集合する4枚のエースOptical Ace Assembly
リン・シールスのアルティメット・エーセス、つまり色違いのAを使った4Aアセンブリのバリエーション。
スロットマシンSlot Machine
沢浩の傑作「スロットマシン」を易しく演じられるように変えたもの。
サイド・スチール・プレイスメントSide Steal Placement
特定のカードを観客の行った枚数目にもっていく方法。そのやり方とそれを応用したトリック「色変わりする綴りで当てるカード」、「サンドイッチカード」(3種類)が解説されています。
ピークから始めるダイアゴナル・パーム・シフトThe Peek Twist Diagonal Palm Shift
アードネスのダイアゴナル・パーム・シフトの変形。原型からかなり離れています。
多すぎるカードToo Many Cards
ラリー・ジェニングスが「アンビシャス・クラシック」と言う名で有名にしたプロットのバリエーション。
カードの貫通その2Through & Through Two
スペードのA~4がジャンボカードを1枚ずつジャンボカードを貫通します。
インフレ懸念Inflation
小さい銅貨がワンダラーサイズになり、続けてジャンボコインになります。
コレクターズ:ロイヤル版とその他の方法The Collectors : Royal and Otherwise
コレクターズ・プロットの1つの完成形。
エレベーターカード その2Elevator Two
4枚のAと4枚のQを使います。4枚のAを裏向きのデックの中に表向きでバラバラに差し込んでいきます。4枚のQでデックのトップをなでると、Qが全部Aに変わります。デックの中でひっくり返っている4枚がQになっています。
スーパー・ライジング・カードSuper Card Rise
手に持ったデックから選ばれたカードがせり上がります。デックを手渡しますが何の仕掛けもありません。意外すぎるタネです。
スーパー・フローティング・カードSuper Floating Card
デックを広げ観客に2枚のカードを指さしてもらいます。その2枚を重ねて持ち、気合いをいれると上のカードが下のカードから浮き上がります。上のライジングカードと合わせて演じられます。糸ではありません。
飛躍した「テーブルを貫通するコイン」Quantum Coins Through Table
4枚のコインが1枚ずつテーブルを貫通します。アクロバティックな技を使ったコインスルーテーブルです。
国際的な「テーブルを貫通するコイン」International Coins through Table
ワンダラー、ハーフダラー、チャイニーズ・コイン、イングリッシュ・ペニーが1枚ずつテーブルを貫通し、下に置いたグラスに入ります。
可哀想なチャーリーPoor Charlie
なんでもないポーカーハンドをマジックで良い手に変えると言う演出で繰り広げるパケットのカラー・チェンジング・ルーティン。どれだけやれば気が済むのかと言うほど変化が繰り返されます。
カードをつかめGrabbed Again
リボンスプレッドをターンしながら選ばれたカードをパッと抜き出します。簡単にできて派手です。
53セント必要な集合するコインFifty-Three Cent Assembly
銅貨3枚と銀貨1枚のコイン・アセンブリー。銅貨3枚が銀貨のところに集まります。
サイド・ファローを使ったスタックSide-Cut Faro Stack
ただカットをしているように見えるファロー・シャフルを解説し、それを使ったボーカーディールを紹介します。
タバコの中に飛行するお札Bill in Cigarette
観客にお札を借りて細かく破ります。マジシャンはこれを復活させようとしますが失敗します。これを片付けてタバコを観客からもらいます。そのなかから折りたたまれたお札が出てきます。かりたお札です。
3回連続で行うザロー・シャフルThree Shuffle Zarrow Sequence
ザロー・シャフルを3回行ってデックを元のオーダーに戻します。ディングルがカーディシャンを騙すために使っていた方法です。混ざっているようにしか見えません。
4重に納得がいくトライアンフQuadra Convincing Triumph
バーノンのトライアンフの途中に入れるととても効果的なディスプレイ。デックを適当に割って4つにずらして置き、表裏がバラバラなことを印象づけます。
小さな奇跡Little Miracle
観客に青裏のデックをシャフルしてもらい、好きなカードを1枚言ってもらいます。それを抜き出したら再びデックに戻し、デックをまた観客に混ぜてもらいます。それを受け取り数回シャフルしたのち広げると、観客のカードだけ表向きになっています。それを裏返すと赤裏になっています。2種類の方法が解説されています。
メンタル・トライアンフMental Triumph
数理トリックを応用したトライアンフ。
フォー・ポーカー・トライアンフFour Poker Triumph
シャフルしたデックを受け取り、4人に5枚ずつのカードを配り、5枚の中から1枚を選んでもらいます。パケットを回収して表裏バラバラに混ぜてから広げると、選ばれた4枚だけ表向きになります。
プログレッシブ・トライアンフProgressive Triumph
4人の観客にカードを選んでもらい、それをデックに戻し混ぜます。カードを表裏バラバラに混ぜてからデックを広げるとKが1枚だけ表向きになっています。が、誰のカードでもありません。同様に混ぜて広げると表向きのKが2枚になり、3枚になり、4枚になります。しかし、誰もKを選んでいないのです。Kを抜き出し4人に選んだカードを尋ねます。手に持った4枚を見ると選ばれたカードになっています。
ロイヤル・トライアンフRoyal Triumph
上記の「プログレッシブ・トライアンフ」にカラーチェンジのクライマックスが加わった手順。
ロールオーバー・エーセスRollover Aces
色んなマジシャンに演じられる名作。エースをデックにバラバラに差し込んだのち、カードを表裏バラバラに混ぜます。このデックを転がしながらAのところで分けていきます。4枚現れたところで、手元のデックを見るとカードの向きが揃っています。次に各Aのパケットを広げると全部ロイヤルフラッシュです。
スリップ・フォースSlip Force Handling
巧妙なスリップ・フォースのハンドリング。
共鳴するカードThe Sympathetic Cards
赤と青のデックを使います。青デックをリフルシャフルした後、デックを観客に手渡しハートのカードを全部抜き出してもらいます。その中から1枚のカードを選んでもらいハートの7)、それだけ裏返して、13枚をランダムなオーダーのままグラスに入れます。赤裏のデックからもハート13枚とジョーカーを抜き出し、13枚を数字の順に並べ、ジョーカーをその上に乗せます。その14枚のパケットを別のグラスに入れてオマジナイ。ジョーカーをどけるとフェイスのカードがもう一方と一致しています。続けて見ていくと全てが青裏のパケットと同じオーダーになっています。ハートの7も裏返っています。
ファン・フォースと逃げ道One- Hand fan Force Thechnique and Outs
実際にはフォースではなく、選んでもらったカードをわずかな手がかりから探る方法。混ぜてもらったデックを受け取り、ファンにして観客に1枚見て覚えてもらいます。それをズバリ言い当てます。奇跡に見えるでしょう。ディングルによると成功率は90%とのこと。
ゆっくり行うコインの隠見Slow Motion Coin Vanish
コインをちぎって見えなくするというセリフに合わせて行うコインバニッシュ。ゆっくり消してまた現します。
どこにもあってどこにもないカードEverywhere and Nowhere in the Air
「クラブの2を選ばないでください」と言いながらカードを選んでもらいますが、観客はカードを選んでしまいます。このカードをテーブルに置き。また選び直してもらいますが、これもクラブの2。また違うカードを選んでもらいますが、これもクラブの2。3枚のクラブの2の表を再確認したのち、また見直すと全く関係のないカードに変わっています。クラブの2はカードケースから出てきます。準備無しでできます。
壮麗なロイヤル・フラッシュRegal Royal Flush
上の「どこにもあってどこにもないカード」の発展形。観客が選んだカードが色んなところから出てきて、テーブルに4枚揃います。財布からも同じカードを取り出し、そこに加えます。その5枚を見るとロイヤルフラッシュになっています。
新理論に基づく新・セカンド・ディールNew Theory on Vernon's New Theory Second Deal
ワンハンド・セカンド・ディールの方法。マスターできれば無敵です。次の応用例も解説されています。「片腕のギャンブラー」、「両手でカードを配る」、「トップ・チェンジ・テイク」、「カードを叩き付けて変化させる」。
貼り付けろPost It!
1枚のカードを引いてもらい、その裏にポストイットを貼り付けます。 そこにサインを書いてもらいます。他の観客に別のカードを選んでもらい、同じようにポストイットを貼ってサインをしてもらいます。この状態で2枚のカードの位置が入れ替わります。
バウンス・チェンジThe Bounce Change
コインを両手でもてあそぶうちに別のコインに変わります。手には1枚のコインしか残っていません。
油とお酢Oil and Vineger
オイル&ウォーター+オイル&クィーンの現象。赤と黒が数回分離されたあと、赤4枚とJ4枚に分離されます。
ファロー・シャフルの方法Faro Shuffle Technique
ファロー・シャフルをうまくするための技術的なコツ。
奇跡のメンタル・スペラーMiracle Mental Speller
好きなカードを言ってもらった後、そのカードの文字数だけカードを配ると配り終えたところのカードがまさに選ばれたカードになっています。他の観客にも別のカードを言ってもらい同じように取り出します。
風船からカードCard in Balloon
カードを1枚選んでもらった後、風船をふくらまして割ると中から選ばれたカードが出てきます。
LJアングルパーム・スチール改良版Technical Refinement of LJ's Angle Palm Steal
ラリー・ジェニングスのアングルパーム・スチールを動作を少なくする工夫。
クロースアップで風船からカードClose-Up Card In Balloon
先ほどの「風船からカード」をクロースアップでする方法。
グラスの下に通うカードCard Under Glass
自然なアクションでできるように考えられたカード・アンダー・グラス。
明瞭な「袖の中を通うコイン」Crystalized Coins Up Sleeve
4枚のコインで行うコイン・トゥ・グラス。4枚のコインが1枚ずつ袖を通り反対の手で持ったグラスの中へ入ります。
破っても完全に元通りになるカードThe Complete Torn and Restored Card
カードを選んでもらいそのカードを4つに破ります。破片の1つを手渡し、残りのパーツを繋げて復活させます。3/4カードを手渡し、破片が合う事を確認してもらってから、それを受け取りカードケースに入れます。カードケースの中でこの2つ繋がって、完全な1枚に戻ります。
脱出するキングたちの場合A Case of Kings
4枚のKをデックにバラバラに入れケースにしまいます。ケースは閉じられたまま、Kを1枚ずつ取り出していきます。最後のKを出した後に、ケースを開けると、中身が無くなっています。
燃え上がるコインCombustible Cash
4枚のコインを封筒に入れます。紙マッチを取り出し、1本取って火を付けると燃えてコインに変わります。そんな感じでマッチをコインに変えていき、4枚のコインが出たところで封筒を開けると、マッチの燃えかすが4本入っています。
一風変わった「破っても元通りになるカード」Restoration Assembly
カードを4つに破ってテーブルの4隅に並べます。2枚の紙ナプキンで2ヶ所を覆ってから開けると、片方のが他方に移り、しかも繋がっています。このように次々と移動しながら繋がり、元の1枚に戻ります。
ピックアップ・ムーブThe PickUp Move
パチンと弾くタイプのピックアップムーブ。アル・シュナイダーとは別個に考案した物です。
フォーウェイ・バックファイア・アセンブリーThe Four-Way Backfire Coin Assembly
4種類のコインと2枚のカードを用いたコイン・アセンブリー。4枚集まりきった後にバックファイアします。マジシャンを騙すためだけに作った手順。
ロス・バートラムの集合するコイン・別法Technical Variation of Bertram's Coin Assembly
ロス・バートラムのアセンブリに独自のタッチと新たなクライマックスを加えた作品。
いつでも演じられるカラー・トライアンフDeluxe Anytime Color Triumphant
青デックでいくつかマジックをした後に演じます。トライアンフ現象の後にデックが赤色になっています。「いつでも演じられる」と言うと誤解がありそうですが、事前の仕込みは必要です。
両手を使ったデック・スイッチTwo Fisted Deck Switch
難しくなく実践的なデック・スイッチ。
カラー・トライアンフ2Color Triumphant II
本書に登場するトライアンフをいろいろ組み合わせた様な作品。
色とりどりな「裏の裏」Technicolor All Backs
オールバックにカラー・チェンジング・デックの効果をプラスした作品。
3回色変わりをする「裏の裏」の4枚のATriple Color-Changing All Backs Aces
両面青裏のデックからAが取り出され、その4枚が赤裏に変わり、全てのカードに表が出現し、デック全体が黄色い裏模様に変わります。
選ばれたカードを使って行う「裏の裏」All Back with Selection
オールバックの原案(by ダイ・バーノン)にカード当ての要素を加えた作品。
名人によるポーカーの実演Master Poker Demonstration
トライアンフ効果とカラーチェンジングデックの効果を盛り込んだポーカー・デモンストレーション
2度色変わりをするデックDouble Color-Changing Deck
青と思われていたデックの全てのカードが赤に変わり、最後にはまた青に戻ります。
4枚のコインを数えてみればFour Coins and Counting
4枚のコインを1枚ずつ消し、カードの下に集めていきます。余分なコインを使っていると言い、カードをめくると大きいコインがあります。
伸び伸びした現象Elastic Illusion
1本の輪ゴムをねじって指にかけることで、2本に見せます。これを引き離し本当に2本になっていることを示します。しかし、また1本に戻ります。
DDの信じられないカードの飛行The Derek Dingle Fabulous Jumping Card Trick
エドワード・ビクターの傑作「イレブンカード・トリック」をディングルがアレンジした作品。ハンドリングが一新されています。
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技巧派なら外せない一冊
星

D.D.


初心者の方にはとても向きません。なにしろ最も簡単な部類のトリックでもパームやマルティプルリフトを平然と行わなくてはいけません。中級者の方なら演じられるものも少なからずあるでしょうが、やはりこの一冊を買うよりは先に知っておくべき鉄板ネタが他にあるでしょう。また、ディングルの作品集であるからには、すべからくマルティプルクライマックスが採用されており、それゆえ準備が必要な手順も多く、即興性は期待できません。

しかし重要なのは、ここまでは全て客からは見えない部分の話であることです。エフェクト・イズ・エブリシングの観点で言えば、ダイレクトでありながら豪華、そして一般人もマジシャンも引っ掛けられる手順がこれだけ載っているというのは素晴らしいことだと思います。加えて、昨今は技巧派というとスライハンドで無理矢理解決している「技法の詰め合わせに過ぎない手順」も多いですが、ディングルの場合は使い所が上手く、グチャグチャした感じはありません。

また、前述のように準備が必要な手順も多い中、ワイルドカードやどこにもあってどこにもないカード、伝説のカードの飛行など即興でできる上に素晴らしくまとまっている現象も幾つかあります。共鳴するカードなどもすぐに演じられるギミックカードが付いているなど、充実の内容です。即興性と難易度に目をつむれば、実に良い本です。


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