テクニック的には二川氏の「基礎からのコインマジック」に出てくる二つのリテンションのうちの最初のほう(本では「初心者向けの方法」という位置づけのほう)と、これまた本の後ろのほうに出てくる「コインを持つときの手の理想的な形」を組み合わせたもののような印象がある。但し、本で「初心者向けの方法」と書かれた技法がベースであったとしても、その速度、現象はキレがある非凡なもので、「すごいな」と思う。見て「凄い」と感じれば、それは凄い技法だというべきだと思う。今まで「人差し指、中指固定のリテンション」愛用者だったので、「この方法は、面白いけど、自分ではちょっと使わないかなあ。そもそも難しいし。」とか思いながら見ていたが、1日ほどそれとなくやっていたら、案外、できそうな感じになってきたので俄然練習する気になった。ただ、「鉛筆一本立てて、『このようにわずかな遮蔽物を置くことによって消せる』とのことだったが、ちょっとこれについては懐疑的である。だって、「しっかり見えている」から。だけど、これだけ堂々とリテンションを見せて、そんなに違和感が無いというのは実はすごいことだと途中で気づいた。うまくなれば、まるで「引きネタでも使ってるんじゃないのか?」というような感じになる・・・・筈である。見ているうちに「自分でも何かオリジナルな技を編み出したいなあ」という気にもなる。
皆さんの評価が高かったので、ちょっと書き辛いですが・・・・・コインに何を求めているかによっても評価が変わってくるかもしれません。例えば、PVの27秒のコインロールを見て、「なんか、コインの動きがぱたぱたと、たどたどしいなあ。」と思いませんでしたか?例えばポン太氏の「ぬるっと加速していくようなスムーズなロールとは異質な感じ」を受けませんでしたか?私自身、普段、モルガンのコインロールにはかなりの自信がありますが、このコインでやるとちょうどPVのような感じになります。思うに、コインのハンドリングには、単に「軽い」というだけではなく、「適度な重さ」が必要なのではないでしょうか?コインの自重を利用したスムーズなハンドリングというか、「ある程度、重量があるからこそ成り立つ技法」があると思うんですが。持ったときにコイン特有のひんやりした感覚、吸いつくような感覚が希薄なのと、独特な軽さで、一瞬「これはプラスチックでできてるんだろうか?」と思いました。でもはじくと音は金属っぽいですが。
昨今、モルガンが妙に高騰しているので、確かにこの大きさのコインで練習したい場合には選択肢として「アリ」かと思います。また、モルガンと比べるのでなければ、十分、良いと思います。ただ、モルガンを朝夕ひねくってきた者からすると、それにとってかわってメインのコインになりうるかどうかは「?」だと思います。でも「エリックジョーンズ」が最高に褒めているとしたら、私みたいなアホな感想を持つのは本当に一部だけだと思うので、「いいかも」と思われた方は私の意見なぞ気にせず購入してみてください。なんせ安いですし。個人的には「あとほんのちょっとだけ薄く、もう少し重ければなあ」と感じます。
一瞬、ちゃっちい造りにも見えたが、もともとサンドイッチのハーフダラーがそういう造りだから、実はリアルというべきか。
最初、トップのスライドは簡単にできたが、テールのスライドがやたら硬くて、「どうやって片手でスライドするんだ?」と思った。届いた時点でテール部分に紙が挟んであったので、造っているほうもそういう認識のようだ。ただ、使い方からすれば、ヘッドよりテールのほうが多少硬くないと都合が悪いのも確かだと思う。そこで、テールのほうに、シリコンスプレーをして円形に
ぐりぐり動かしていたら非常にスムーズに動くようになった。
オリジナルのDVDのほうの人は、これはこのギミックを造った本人なんだろうか?個人的に苦手な「お好み演芸会」の雰囲気がびんびん漂ってくるし、技の構成、見せ方がひと昔前の時代の感じがする。動きも硬くて、「今、なんかやったろ?感」がびんびん漂い、動きも硬い。冷蔵庫に貼ったステッカーが微妙に気になる。「子供が貼ったのかなあ・・」とか想像しちゃって、そういう意味でも生活感が・・・・・。「3fly!」とか掛け声がかかると「あい・・・」と一声発して演技し始める様に異様な感じを受けた。サラリーマンが余興でやっているように見えるので、意外に萎える。
対してフレンチドロップのほうのDVDは非常に良い。こういうスマートが見せ方が今風だと思うし喜ばれると思う。オリジナルのものよりハンドリングが洗練されているので参考になる。ただちょっと残念だったのは、ユーチューブで流れる曲と違っていた点で(これはマジックの本質と全く関係無いんだけども)、ユーチューブの動画のバックの曲が凄くいい感じの(どこか淋しげな曲なんだけれども)それがクールなハンドリングと相俟ってなんとも言えない、あまり例のない雰囲気を演出していただけに残念ではある。
ギミック自体は、ちょっと薄くて扱いずらい感じはするが、これは致し方ないだろう。薄いけれども、結構頑丈に出来ていて、耐久性は高そうである。演じている本人にはギミックの裏側ばかり見えるので、演じていて「これ、不思議に見えてるのかいね?」と結構心配になるが、正面から見るとちゃんと不思議に見えている。いろんな使い方が出来るので重宝すると思う。
エッジがはっきりしているので、マッスルパスもやりやすい。
ダウンズパームからの複数プロダクションも快適。
ただ、ロールダウンは、ちょっと違和感がある。多分、ケネディ
の頭の上の部分のコインの形状が、デザイン的に凹状というか
すりばち状になってて、そのエッジ部分が奇妙に指にひっかかる
感じがするからじゃないかと思う。けれども、やっぱりケネディ64は良い。
シルバー独特の、ぶつけたときの錫丈みたいな音は、結構クセになる。
「知らない」では通らない程、メジャーな技がていねいに解説されている。文章だと長くて分かりにくくなるものが、映像だと
一発で分かる。英語で熱心に説明してくれるのだが、いかんせん、英語の駄目な私には意味不明だが、映像を見れば言っていることはなんとなく分かる。ちょっとコイン保持のポジションが異なる場合、その部分がアップで繰り返されるので、「ああ、このちょっとした位置の違いが大事ってことだな?」とか想像がつく。
プロモーションビデオでは、なんだかカッコ良くてハードなイメージだが、実物のDVDは、バックにクラッシック音楽が流れていて、なんだか格調高い雰囲気で、ちょっとイメージと違ったが、それは重要な個所では無いだろう。クロースアップマットの色が赤色なのが、ちょっと「時代」を感じさせる。
いくつかの技について「○○バージョン」というふうに、バージョン違いの技がいくつか続く個所があり、個人的には、「客から見た現象がそんなにも違わないなら、複数のバリエーション覚えてもあまり意味ないんじゃ・・?」と感じる個所もあるが、技が丁寧なので、見ていて気持ちが良い。落ち着き払った手の表情から、なんだか重厚なキャリアが感じられる。
ただ、全部そろえるとそれなりの金額にはなるが、「これから始める人が、これらを誰かに直接習いに行った場合」のことを考えると、高くもないかなと思う。
まず、全編、語り無し。大いに良いと思います。ストイックでシュールでクールで、カッコ良いです。余計なおしゃべりは不要。技のみが語る・・でオッケーです。詳しい説明もいりません。画像で分かります・・・・・が、ちらっと見ただけじゃ分かりません。とにかく、何度も見てると、ほんの些細な動作の中に秘められた工夫が発見できます。それを発見するのがまた楽しみでもあります。
難易度的には高いと言われますが、いくつかの演目は、毎日しつこく繰り返していると案外出来るようになりますので、チャレンジしがいもあります。
ただ、バニッシュの初期数秒は・・・・・・・・・難しいです・・・・客の前でコインぶちまけそうで、恐くてできませんw
ポン太氏の言うとおり、まず「守→破→離」ということなので、妙なアレンジをしないで、ひたすら「守」を徹底しています。
こいつはお勧めです!
モルガンで練習する場合、どうしても傷がつかないか気になってしまい力を加減してしまう場合があって、それが上達の妨げになったりするので、アイゼンハワーでばしばし練習してみたくて購入しました。モルガンよりもエッジが細いので、ある意味扱い難いところもありますが、逆に小回りが利くところもあり、違う意味で扱い易い感じですね。
ちょっとした移動中に、モルガンを落下させるとシャレにならないときにも練習できたりするので重宝します。
アイゼンハワーとは感触がちがって、モルガンでやったほうが技が綺麗に決めやすいように思います。エッジがグリップしやすい感じですね。長時間コインをひねくっていても手が金属臭くならないのも助かります。ただ、床に落とした時には高価なコインだけに気分がそれなりに凹みますがw
ユーチューブのすごい動画を見てるうちにSICKを知って、知ってしまったらやってみたくなり、モルガンに走ってしまったという典型的なパターンですが、こいつは凄く良いコインですね。
あと、届いたコインのコンディションも良かったです。
数十年前に本書を購入し、現在も当時と同じ箱に入って売っているってのが、まず凄い。
ちょっと最近の技を習っていい気になってるときにこの本を読み直すと、同じ思想の技が既にこの本に載っていたりする。最新の技も、かつてのクラッシックな技術の発展、延長線上にあるんだなあ・・と、時折読み直してみて感心することもある。
挿絵も秀逸で、目にやさしいというか、実際にやってみたくなる雰囲気を持っている。当時、この本を出版しようと英断下した人に喝采を送りたい。
今となっては少々古いし、最新の技は載っていないんだけれども、文字どおり、いつも手元に置いてある。とても良い本だと思います。
この本やDVDに感動している方には申し訳ありませんが、私のように新しい技法を知ろうと思って買った人は「なんですかいね?」と感じると思う。技法自体が文章という個所が多いのが致命的で、技法の数は大したもんだが、文章のみでは技のイメージも掴み難いものも多い。本当に知りたい技法は、ナニゲに文章から読み取れない書き方されてる個所があったりする。
DVDの演技に関しては、その方がどの程度の術者なのか私は知らないけれども、申し訳ないが、「お好み演芸会」っぽい術者もいた。あと、マニアが見るぶんには、タネは一瞬で分かると思うのだが、その「プロのプロたる見せ方」を学びたいと思っているのに、素人の女性みたいなのが「わー」とか「きゃあああ」とか叫ぶのが耳障りで余計である。マジックやる場合、ああいう観客に見せるという需要もあるのだと思うが、本全体から漂ってくるハードなイメージの割に、DVDの観客のリアクションが軽薄で嫌である。コインマジックやるときに、あまり「語り」が多いと、自信の無さを「語り」でごまかしてるように見えるし、演じるに際して手が震えてるものがあったりすると、本で書いた「コインマジックするなら命かけろ」的なハードさとの落差に驚く。ただ、コインマジックの本自体が少ないので資料的価値はあると思うので星3つとしました。以上、あくまでも個人的な感想です。「コインが沈んでいくんですよね」と言われて、「勘弁してくれよ。本当にそのセリフ、演じる時に人前で言うんですか・・・?無言で演じた方が格好良くないですか?」と思ってしまいました。生意気言ってすみません。ちなみに、私、コインマジックを真剣に探求してる者ですので、辛口ですみません。