ここら辺のコインまで来ると、もう「マジック用品」じゃなく「アンティーク品」といった感じです。 実際のコインは、1930年代・40年代ごろの品物なので当然「並」といったところですが、その紋様の美しさは格別です。 先にも書いたように「アンティーク品」なので、興味がある方は値段が上がらない内に、在庫がある内に、さっそく買い求められる方がいいのかと思います。
昔どこかで聞きましたが、ダン・シルベスター、ホアン・タマリッツ、レナート・グリーンは奇術三大変人なのだそうです(真偽は別として面白いランク付けですよね)。その一人に数えられるシルベスター氏は、このビデオでも遺憾なく変人ぶりを発揮しています(もちろんいい意味で)。
内容は技法「シルベスター・ピッチ」を軸に演技・解説しています。また技法はコイン以外でも応用が利き、なかなか実用的であり、利用価値もあると思います。しかも、技法自体がやっていて楽しいので暇つぶしに丁度いいです。ただ、とんでもなく難しいです。
私が持っているのは第8巻だけなので、8巻のみの感想です。
「ウイングド・シルバー」「ハンギング・コイン」「ポータブル・ホール」。氏を代表するこの3作品だけでも価値があるのに、さらに氏のエッセンスが詰まった20種近いマジックが演技・解説されています。演技も美しく、解説も丁寧です。
古典的コインマジックの宝庫であり、価格も手ごろなので、コインマジックの入門、デビッド・ロスの入門としてもおすすめできます。
マジックとフラリッシュが融合されたような手順は、そのスピード感と華やかさで見ているだけで楽しめます。そして「カッコイイ」の一言に尽きます。…それにしてもチューダー氏の手は大きいです。 また解説されている技法・フラリッシュは難しいながらも、合理的で無理がありません。意外にも実用的です。
価格は高めですが、マジック、特にフラリッシュが好きな方にはおすすめです。
一つのマジックを通して、パームを中心に技法解説をしています。
技法はサイドスチール・ダイアゴナルパームシフトの様々バリエーションが見所です。
マジック自体は、2人の客の選んだカードを色々な所から(帽子の中・新品のデックの中から、など)出しておいて、最後にはさらなる驚きが…といった感じで、アイデアとしては面白いです。ただ、マジックとしてあまりスマートではありません(技法だらけです)。
どちらかと言うと「エチュード」としてのマジックといった感じです。故に全体的に実用的ではない、一般向けではないので評価は3ですが、氏の驚異的パーム技法が存分に楽しめます。
同氏のDVD「ザ・チート」で氏にどっぷり浸かった人向けです。
「ギャンブリング・テクニック」という隠匿な響きに憧れて購入しました。 とにかく技法の量は多く、氏の一連の技法の上手さには度肝を抜かれます。また氏独自の技法への硬派なアプローチも見所です(変わったカードの持ち方・扱い方をしています)。Lennart Green氏やBrian Tudor氏の演技・解説を見た時のような刺激が私にはありました。 また解説に難はあるものの(特にFifth,Fourth Dealは殆ど分かりません)、研究しながら見るという風に考えれば(古典を読み解くように)こんなに魅力的なDVDは無いと思います。